用途5 ガーメントプリンター (Tシャツプリント)
ガーメントプリンターとは
一般的にはTシャツ等の衣類に直接印刷するプリンター(Direct to Garment)のことを指します。俗に「Tシャツプリンター」と呼ばれることもありますが、Tシャツ以外にもバッグや帽子、ファッション小物など「着るもの」以外への印刷も可能なため様々な業界/用途で使用されており、近年では非常に注目されているプリンターの1つです。
なおガーメントプリンターは、大きくは産業用向けと商用向けとに分ける向きもあり、前者は1千万円以上するものもありますが、後者では数十万円~数百万円幅のラインナップのものが多く揃っているようです。
ガーメントプリンターの特徴
- 衣類に直接印刷するので、グラフィカルな表現が可能です。
- 衣類に直接印刷するので、凹凸生地や縫い目にもプリントが可能です。
- 衣類に直接印刷するので、仕上がりが基本的に滑らかです。
- 版を使用しないので小ロット作成に強く、即納ビジネスが可能です。
- 家庭用インクジェットプリンターを直接衣類に印刷する感覚のため、使い方が容易です。
プリンターによっては白インクを搭載しているものもあり、濃色生地への印刷も可能にしています。 - 産業用向けのプリンターは1度に複数枚の印刷も可能なものもありますが、商用向けの多くは生地1枚単位での印刷となります。
- 衣類に直接印刷するので、人体や素材(ガーメント)への影響が少ない水性顔料インクを使用しているケースが多いです。
ガーメントプリンターの印刷の手順
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DESIGN
印刷データの準備
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PRESS※
Tシャツに前処理剤を塗布してヒートプレスで定着
白インク未使用の場合はこのステップは不要。
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PRINT
プラテンにTシャツをセットして印刷。
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PRESS
プリントが終わったら熱定着。
Tシャツ(白地)への印刷が完成するまで
※パソコンからガーメントプリンタへ印刷指示をかけるのに、一般的には専用ソフトが必要です。
※事前に、印刷データを用意しておくことが必要です。(jpg、pdf、tif等)
※イラストはイメージです。
ガーメントプリンターの活用シーン
紙媒体以外を扱う印刷業者、印刷物をギフトやノベルティとして扱いたいギフトショップやイベント業者、衣類の付加価値を高めたいアパレル業者での活用が広がっており、その活用シーンの一例として、最近では以下が目立って来ています。
- 店舗内での販売促進や差別化訴求のための装飾用衣類への印刷
- 運動会や社内イベントなどのクローズイベントでの企業イメージアップ用途
- 観光地や集客イベントでのノベルティ・グッズへの印刷
- スポーツウェアへの印刷によるスポーツイベントの盛り上げ
- 愛玩動物のオリジナルグッズとしての印刷
- ガーメントプリンターで印刷した衣類、ノベルティグッズ、オリジナルグッズ等のEC販売(Electric Commerce)
- 介護施設や幼稚園・保育園での思い出作り
また印刷中に顧客とのコミュニケーション時間を確保したり、印刷物を話の材料として役立てているケースもあるようです。さらに、需要に応じた印刷(オンデマンドプリンティング)で素材在庫の大量廃棄リスクの低減や、従来の印刷方式よりも廃液量を抑制し水汚染に対する環境負荷の軽減をアピールすることで、SDGs(※)などへの活用も近年では多く見受けられています。
The Sustainable Development Goals
2015年9月の国連サミットで採択された、持続可能でよりよい世界を目指す国際目標、及びその取り組み
《主な活用事例》
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Tシャツ
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愛玩動物のオリジナルグッズ
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ノベルティグッズ